ハイスペ上司の好きなひと


何故、と思ったが飛鳥が有無を言わさぬ雰囲気を纏っていたので思わず資料を出してしまった。


「えと…今度内見を予定しているのはこの3つです…」


3つとも都内からは少し離れた場所にあるワンルームだ。

今の家で大分痛い目にあったので、家賃は今よりかかるがその分ある程度は防音が施された所を選んだ。

これを見てどうするんだろうと思って正面の飛鳥をチラリと見やれば、真剣な顔つきでテーブル上の書類を見つめていた。


「…この、女性専用アパートだが」


そして人差し指を突き出し、コン、と紙を叩いた。


「ああ、そこは1番気になってて。男性が入居してない方がこの間みたいなトラブルに巻き込まれる事も無いかなと思って」
「やめておいた方が良い。女性しか居ないと分かりきっている分逆に危ない。オートロックも万能じゃないからな」
「な、なるほど…」


そう言われると確かにと口元に手を当てたところで、飛鳥は隣の用紙に指を動かす。



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