ハイスペ上司の好きなひと



「次の出社日でいいから昼を奢ってくれ。それでいい」
「お昼を…?」


そんなのでいいのだろうか。

あまりに簡単過ぎてポカンとして見つめれば、飛鳥は首を縦に振って続ける。


「一度2人で行った店があるだろ。そこに行く」
「あの店ですか?確かに美味しかったですけど、もっと高いところでも大丈夫ですよ?」
「いいんだ。あそこがいい」
「はあ…飛鳥さんがそう仰るなら…」


まあこちらから話を振った以上、飛鳥がそれがいいと言うなら彼の希望を叶えるのが1番だ。

あまりお金に余裕がない事を気を遣わせてしまったかなと思わなくは無いが、ここは彼の気遣いに甘えさせてもらおう。


「次の出社日…といえば来週の月曜日ですね。ではその日に一緒にお昼に行くということで」
「ん、」


それだけ言うと、飛鳥は背を向けてドアノブを握った。


「じゃあ、また」
「はい。ありがとうございました」



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