ハイスペ上司の好きなひと
「……」
そこからなぜか飛鳥は言葉を発しなくなってしまったが、ちょうど海外営業部のフロアに到着したのでそのまま各々のデスクに向かって歩いて別れた。
PCを立ち上げ、システムにログインする間に少しだけ机の上を整理する。
隣の席の積み上がった書類に苦笑いを送りながら、そろそろ上からのお叱りがまた飛んできそうだなと思い腰を下ろした。
飛鳥もちらりと口にしていたが、休み明けは何かと慌ただしい。
昼までにタスクを終わらせて目処を立てなければと意気込み、ヘアクリップで鎖骨付近まで伸びた髪をひとまとめにして早速作業に取り掛かった。
その後始業の時間となり、遅れて藤宮が出社してきて朝の営業部の全体ミーティングを終えてセルフのカフェオレを注いで戻れば、藤宮が慌ただしく席を立とうとしていた。
「藤宮さん、どうかしました?」
「ああ、古賀さん…!ちょうど良いところに!悪いんだけどこの稟議書の和訳をお願いできるかな?私と飛鳥くん今から緊急の会議に呼ばれちゃって時間が無くて」
「分かりました。やっておきますね」
「ありがとう〜!出来るだけ早めにお願いね!」
「承知しました」