ハイスペ上司の好きなひと
「愛しい恋人の頼みだ、必ず叶える。…けど、覚悟しろよ、俺の愛は重いぞ」
そう言って微笑んだ飛鳥の表情は酷く扇情的で、ドキドキと音を立てていた心臓が更に高鳴った。
ゆっくりと落ちてくる飛鳥の体を拒む事なく受け入れながら、紫は幸せな気持ちに浸っていた。
この恋はずっと叶わないと思っていた。
けれど欲しくてたまらなかった人も、その人の心も今はここにある。
今ならはっきりと言える。
ーー私が恋をした、ハイスペ上司の好きな人は……
その答えを頭に描きながら、目の前の愛しい身体を強く抱きしめた。
Fin.....