彩度beige
「ちなみに私、『和か』さんの浴衣と手ぬぐいがとても気に入りまして・・・。先日、自宅用にネットショップで手ぬぐいを何枚か注文しちゃいました」
その告白に、私は早速嬉しくなった。
棚橋さんはお客様ではないけれど・・・、ここで早くも、作家さんと繋がりが。
「それは、『和か』さん絶対喜ぶと思います。明日様子見に来るって言っていたので・・・、ぜひ、直接伝えてください」
「え!?・・・あ、うーん・・・、直接作家さんに言うっていうのは、少し恥ずかしいんですよねえ・・・」
突然、もじもじとしだす棚橋さん。
愛の告白はもちろんだけど、「好き」とか「ファンです!」って直接相手に伝えることは、意外と勇気がいるもんね。
瀧澤さん同様、見た目はバリキャリっぽい雰囲気の棚橋さんだけど、こうして話をしていると、親しみやすくてなんだかかわいい。
と、そんな感じでしばらく会話をしていると、棚橋さんは何かを思い出したように、「あっ!」と言って宙を見上げた。
「・・・そうだ。私、寄らなきゃいけないところがあったんだわ。そろそろ失礼させていただきますね」
「あっ、はい。どうもありがとうございました」
「ではまた明日来ますので~!」と、棚橋さんは元気にホテルのエントランスを出て行った。
その後ろ姿を見送ると、私はほうっと息を吐く。
お客様をお迎えするのはとても楽しみだったけど・・・、やはり、かなり緊張していたのだろう、ここでようやく安堵した。
(・・・さて・・・)
企画チームの中で残っているのは、私と一葉くんの2人だけ。
一葉くんは山中様が客室に向かうのを見届けてから、ずっとフロントの奥に入ったままでいるようだけど・・・、と、彼の様子を見に行くと、一葉くんは、沢山の女性従業員たちに囲まれていた。
「やばい・・・!かっこいい!!」
「ほんとに支配人なんですか!?」
「ずっとアバターでしかお話しできなかったので、直接会えて嬉しいです!」
「銀髪すごく似合ってます!!」
「独身ですよね?彼女っていますか?」
(・・・・・・)
会話というより、一方的に、女性従業員たちが一葉くんに気持ちを伝えている・・・、質問攻めに合っている、という雰囲気だった。
途中から、男性従業員たちもその輪の中に加わって、完全に、一葉くんがインタビューを受ける著名人のような状態に。
一葉くんは、それぞれの話に耳を傾けて、戸惑いながらも、一生懸命対応しているようだった。
(・・・一葉くん、頑張ってる・・・)
従業員からしてみれば、一葉くんと会うのはとてもレアなことだと思うから、ここぞとばかり、という様子が伝わってくる。
一葉くんにとってはかなり苦手な状況なのだと思うけど、精一杯な様子で対応している。
その告白に、私は早速嬉しくなった。
棚橋さんはお客様ではないけれど・・・、ここで早くも、作家さんと繋がりが。
「それは、『和か』さん絶対喜ぶと思います。明日様子見に来るって言っていたので・・・、ぜひ、直接伝えてください」
「え!?・・・あ、うーん・・・、直接作家さんに言うっていうのは、少し恥ずかしいんですよねえ・・・」
突然、もじもじとしだす棚橋さん。
愛の告白はもちろんだけど、「好き」とか「ファンです!」って直接相手に伝えることは、意外と勇気がいるもんね。
瀧澤さん同様、見た目はバリキャリっぽい雰囲気の棚橋さんだけど、こうして話をしていると、親しみやすくてなんだかかわいい。
と、そんな感じでしばらく会話をしていると、棚橋さんは何かを思い出したように、「あっ!」と言って宙を見上げた。
「・・・そうだ。私、寄らなきゃいけないところがあったんだわ。そろそろ失礼させていただきますね」
「あっ、はい。どうもありがとうございました」
「ではまた明日来ますので~!」と、棚橋さんは元気にホテルのエントランスを出て行った。
その後ろ姿を見送ると、私はほうっと息を吐く。
お客様をお迎えするのはとても楽しみだったけど・・・、やはり、かなり緊張していたのだろう、ここでようやく安堵した。
(・・・さて・・・)
企画チームの中で残っているのは、私と一葉くんの2人だけ。
一葉くんは山中様が客室に向かうのを見届けてから、ずっとフロントの奥に入ったままでいるようだけど・・・、と、彼の様子を見に行くと、一葉くんは、沢山の女性従業員たちに囲まれていた。
「やばい・・・!かっこいい!!」
「ほんとに支配人なんですか!?」
「ずっとアバターでしかお話しできなかったので、直接会えて嬉しいです!」
「銀髪すごく似合ってます!!」
「独身ですよね?彼女っていますか?」
(・・・・・・)
会話というより、一方的に、女性従業員たちが一葉くんに気持ちを伝えている・・・、質問攻めに合っている、という雰囲気だった。
途中から、男性従業員たちもその輪の中に加わって、完全に、一葉くんがインタビューを受ける著名人のような状態に。
一葉くんは、それぞれの話に耳を傾けて、戸惑いながらも、一生懸命対応しているようだった。
(・・・一葉くん、頑張ってる・・・)
従業員からしてみれば、一葉くんと会うのはとてもレアなことだと思うから、ここぞとばかり、という様子が伝わってくる。
一葉くんにとってはかなり苦手な状況なのだと思うけど、精一杯な様子で対応している。