彩度beige
初日に宿泊してくれた山中様は、私たちのプランをとても楽しんでくれたようだった。

手作りの器に盛られた料理は「いつも以上に美味しく感じた」と言ってくれ、客室内の作品や装飾に関しては、「目新しくて楽しかった」「かわいくて癒やされた」と喜んでくれていた。

早速、いくつかの作品の購入予約もいただいて、私やチームのみんなはもちろん、作家さんたちもとても喜んでいる。

客室内にある作品は、1点ものもあるけれど、受注生産のものもあり、それらは今後宿泊をするお客様も購入可能だ。

その他、客室内には作家さんたちの作品集も置いてあるので、見るだけでも楽しめるかな、と思っているし、そこから新たなお気に入りを見つけてくれるととても嬉しい。

また、客室や作品集にもない作品を、相談しながらオーダーできる作家さんもいらっしゃるので、これを機に、そういったやり取りも楽しんでほしいなと思う。





その後も、「作家と暮らす非日常」のプランは毎日予約がいっぱいで、宿泊したお客様たちからの評判も上々だった。

SNSでもちょっとした話題になっており、部屋数を増やそうか、期間を延長しようか・・・といった計画も浮上している。


(部屋数を増やすなら、作品も増やさないといけないし・・・。今度は、今とは違う雰囲気の部屋がいいのかな?そうしたら、新しい作家さんも加わってほしいよね・・・)


これから本格的な冬になっていくし、色々と変えていく必要がありそうだ。

料理の食材も変わるから、器もそれに合わせた方がいいもんね。

そこらへんはまた相談をして・・・。

考えることは沢山あるけど、こうやって、思いを巡らせるのは楽しい時間。

作家さんたちも、注文が入るたびに「忙しくなる~!」と言いつつ嬉しそうな表情なので、やっぱり楽しんでいるみたい。


(明日はエントランスホールの展示を変える予定だし・・・、私も、ちょっと忙しいな)


なんてことを思いつつ、私も、同じく嬉しそうな顔をしてるんだろうな。

「スピカ」の仕事も楽しいけれど、今、「Vulpecula」の企画の仕事はとても楽しい。

いつまで続くかわからないけど・・・、できるだけ長く関われたらいいな、と思う。


(この仕事が終わったら、私はまた、パートの仕事だけになってしまうし・・・)


それは、元の生活に戻るということ。

「スピカ」に不満はないし楽しいけれど、「Vulpecula」の企画の仕事は、大変だけれどやり甲斐がある。

チームメンバー以外にも、親しくなった従業員の方も何人かいて・・・、隙間時間に話をするのも楽しいし、その点でも、終わるのは寂しいなと思う。
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