彩度beige
それに・・・、以前より、華やかさが増している。そのことに、私の心はズキリと痛んだ。
(・・・やっぱり、敦也にはこういう女性が合っていたんだ・・・)
それは、決してがっかりしたというわけではなくて、「そうだよね」って、納得をする感覚だった。
敦也のようないわゆるセレブの男性は、美波さんのような女性を選んで、その女性をさらに華やかに、輝かせることができるんだ。
それがきっと、当然の流れなんだろう。
けれど私は、ずっと「普通」のままだった。
敦也の求める妻にはなれず、ずっと普通で、「恥ずかしい」とまで言われてしまってーーー・・・。
やっぱり私は経営者とか、セレブだと言われる男性とは釣り合いがとれない存在なのだと、改めて・・・何度目かの納得をした。
そしてまた、似たような立場である一葉くんを、どうしても敦也と重ねてしまう。
一葉くんは優しいし、もし、付き合ったとしても、私の存在を恥ずかしいなんて言わないだろうし、思わないでいてくれる気がするけれど。周囲の人には・・・、「なんであの彼女?」って、言われてしまうんだと思う。
恥ずかしいとか見る目がないとか・・・、そんな評価で、一葉くんに恥をかかせるわけにはいかない。
敦也の時も、自分なりに頑張って合わせていたつもりだけれど、私はきっと、どうしたって、性質的にずっと「普通」なんだと思う。
(・・・うん。そうだ。やっぱり、一葉くんとはこのまま距離をとっていくのが正解だ・・・)
ずっと迷っていたけれど。
今はつらいかもしれないけれど。
それでも未来を想うなら、私はこのまま、一葉くんから離れていくのが正解だ。
きっといつか、「離れてよかった」って、思える日が来るはずだから。
だから今はーーー・・・。
「あー、ちょっとちょっと!もう少しライトこっち側から当ててくれない?そこだと多分、映り悪いと思うから」
その時、美波さんの声が耳に入った。
私はハッとなって意識を戻し、声の方へと目を向ける。
「あー、違う!そうじゃなくてもう少し上っ」
「・・・こうですか?」
「違う!もうっ、下手だなあ・・・。この位置からこうやってライト当てるのよ」
美波さんは、照明を持っている男性に身振り手振りで説明していた。
男性は、少し面倒くさそうに頭を掻いて、照明の位置を調整している。
(・・・大変そうだな。というか・・・)
やっぱり、配信用の動画撮影をしようとしている感じに見える。
美波さんはインフルエンサーだし、そうしたら、きっと商用の撮影だよね・・・。
「・・・ね、あの女の子、見たことある気がするんだけれど、やっぱり商用の撮影じゃない?許可もらっているかもしれないけれど・・・、なんかホテルの雰囲気と合っていないし、一応確認取ってこようか」
「そうですね・・・」
「あ、私聞いてくるからちょっと待ってて」
そう言うと、棚橋さんはフロントに向かって歩き出す。
私は「お願いします」と声をかけ、再び美波さんに目を向けた。
(・・・やっぱり、敦也にはこういう女性が合っていたんだ・・・)
それは、決してがっかりしたというわけではなくて、「そうだよね」って、納得をする感覚だった。
敦也のようないわゆるセレブの男性は、美波さんのような女性を選んで、その女性をさらに華やかに、輝かせることができるんだ。
それがきっと、当然の流れなんだろう。
けれど私は、ずっと「普通」のままだった。
敦也の求める妻にはなれず、ずっと普通で、「恥ずかしい」とまで言われてしまってーーー・・・。
やっぱり私は経営者とか、セレブだと言われる男性とは釣り合いがとれない存在なのだと、改めて・・・何度目かの納得をした。
そしてまた、似たような立場である一葉くんを、どうしても敦也と重ねてしまう。
一葉くんは優しいし、もし、付き合ったとしても、私の存在を恥ずかしいなんて言わないだろうし、思わないでいてくれる気がするけれど。周囲の人には・・・、「なんであの彼女?」って、言われてしまうんだと思う。
恥ずかしいとか見る目がないとか・・・、そんな評価で、一葉くんに恥をかかせるわけにはいかない。
敦也の時も、自分なりに頑張って合わせていたつもりだけれど、私はきっと、どうしたって、性質的にずっと「普通」なんだと思う。
(・・・うん。そうだ。やっぱり、一葉くんとはこのまま距離をとっていくのが正解だ・・・)
ずっと迷っていたけれど。
今はつらいかもしれないけれど。
それでも未来を想うなら、私はこのまま、一葉くんから離れていくのが正解だ。
きっといつか、「離れてよかった」って、思える日が来るはずだから。
だから今はーーー・・・。
「あー、ちょっとちょっと!もう少しライトこっち側から当ててくれない?そこだと多分、映り悪いと思うから」
その時、美波さんの声が耳に入った。
私はハッとなって意識を戻し、声の方へと目を向ける。
「あー、違う!そうじゃなくてもう少し上っ」
「・・・こうですか?」
「違う!もうっ、下手だなあ・・・。この位置からこうやってライト当てるのよ」
美波さんは、照明を持っている男性に身振り手振りで説明していた。
男性は、少し面倒くさそうに頭を掻いて、照明の位置を調整している。
(・・・大変そうだな。というか・・・)
やっぱり、配信用の動画撮影をしようとしている感じに見える。
美波さんはインフルエンサーだし、そうしたら、きっと商用の撮影だよね・・・。
「・・・ね、あの女の子、見たことある気がするんだけれど、やっぱり商用の撮影じゃない?許可もらっているかもしれないけれど・・・、なんかホテルの雰囲気と合っていないし、一応確認取ってこようか」
「そうですね・・・」
「あ、私聞いてくるからちょっと待ってて」
そう言うと、棚橋さんはフロントに向かって歩き出す。
私は「お願いします」と声をかけ、再び美波さんに目を向けた。