『春・夏・秋・冬~巡る季節』
そんな夏がおかしくて、気がつけば声を出して笑っていた。

「騒がしいのが好きなのは、夏だよね?」

「う……いや、まあ、そうなんだけど。まあいいじゃん、細かいことは気にしない!」

と、クラッカーを3つほど渡される。

春にもクラッカーを渡した後、更に木箱を取り出した。

「じゃーん! 冬がうまいって言ってたクリュッグ! しかも“クロ・デュ・メニル”!」

木箱の中から取り出された、綺麗な翡翠色に輝くボトル。

それをポカン、と眺めたあと。

「嘘! それって、10万はするんじゃないの!?」

春がボトルに飛びついた。

「えっ、10万!?」

私も声を上げる。

「いや、そこまではしないけど……まあ、それに近い」

「きゃあああ! 夏ってば太っ腹!」

「春、すげー目が輝いてる……」

夏は苦笑した後、更にシャンパングラスを取り出した。

そしてそれを私たちにひとつずつ持たせ、クリュッグのキャップシールをはがし、「うわ、手がかじかんでる!」なんて言いながら、針金をはずした。

ゆっくりと瓶を回しながら栓を開けると、グラスに琥珀色に輝く液体を注いでいく。

最後に注いだグラスは、冬の墓石の前に置いて。

グラスを目の前まで持ち上げた。

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