拳から恋
「──ここか」
柵の外からでもわかる。
荒れ果てた感。異様な空気。
言葉のままの見た目だ。
校庭では乱闘が繰り広げられているようで騒がしい声が聞こえてくる。
ま、どうでもいいけど。
"強くあれ"──小さい頃から言われてきた言葉を胸に、軽く息を吐いて門の前に立ち、わたしは一歩を踏み出した。
──あーあ、これでわたしも大勢のヤンキーくんの仲間入りか。
極道の生まれだけど、性格はおとなしい方だと思ってるのに。
騒がしさを耳にしながら、わたしは真っ直ぐグラウンドを進み、校舎内へ。