拳から恋
そして毎日、Sの教室へ顔を出してからAの方へ移動するってわたしのルーティンに、
追加されたことがある。それは──
「勝負とデートならどうだ!好きだぞっ」
移動途中のわたしを見つけては、風間くんが勝負を仕掛けてきて、
「軽いねぇ言葉が。それに好きな子に会ってすぐ殴りかかるってあり得ない。どういう愛情表現なの?巽」
風間くんの手をことごとくガードする大月くん。
それと、
「……ッチ」
静かに怒り、安定の威圧感を放つ白鳥くん。
この三人にすぐつかまってしまう。
休み時間もそう。
「──花蔭さんの好みはどんな男?参考程度に教えてよ」
「おっいいなそれ。教えろ」
「おれみたいなのって言っとけよ」
「……しつこくない人。一人にしてくれる人。あとは……弱くない人」
三人とも最初の二つには属さないでしょ?という目で笑ってやるも……