Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜

「そうだな、でも同棲すれば一緒にいる時間は増えるとか日茉莉は言ったけど僕にはその気はなかったんだよな」

「私も聞いたことある」
「3人で話したよな」

真綾と桔平は頷いていた。

「爽平くん…」

「でも日茉莉にも特にそんなには不満はなくて…まあ、正直悩んでた時期だったんだよ、結婚とかはまだ全然頭にもなかったから家にも連れてこなかった」

真綾は頷いていた。

「そこに社長からのフリー転身と事務所との契約を言われてしばらく仕事に打ち込みたいと思ったんだ、乙葉のせいで別れた訳じゃないから……ずっと乙葉の事は大事」

「爽平くん…ありがとう」

乙葉は爽平に泣きながら抱きついた。

「日茉莉さんがフリーになれたのもきっとあの時別れて仕事に打ち込んで頑張ったからだと俺は思うよ、爽平も仕事頑張ってたし、気にしなくていいと思う」

「好きなのは乙葉だよ」

「ふっ、ふえーん…爽平くん…ごめんね」

爽平は乙葉の頭を撫でた。

「あっ、私乙葉のスマホが鳴ってたから呼びに行ったんだった」

リビングのテーブルに置いていたスマホを見た。

「ママからだ、帰ってきなさいって」
「桔平、送って行ってくれ」
「いいよ、乙葉、行こう」
「うん、爽平くん、ちゃんと休んでね」
「わかった、来てくれてありがとうな」

桔平と乙葉は車に乗り家へ向かっていた。

「桔平くん、結婚決まったんだってね、おめでとう」

「ありがとう、お土産あるからみんなで食べな」

「わぁーい！」