敏腕CEOは初心な書道家を溺愛して離さない
12.仲違い
新たな人物の登場に誰かな? という疑問を顔に貼り付けた神代へ香澄が紹介する。
「佳祐さん、清柊先生です。私のお師匠様です」
「なるほど」
清柊もにこにことして香澄の紹介を待っている。
「清柊先生、私の……こ、婚約者の神代さんです」
ちょっと恥ずかしかったけど、頑張って言えた。
一瞬、神代が頑張りましたと言うように背中を撫でてくれた感触が嬉しかった。
「婚約者……いつの間に。初めまして。清柊と申します」
清柊は神代に向かって丁寧に頭を下げ、神代も頭を下げた。
「柚木さんは師匠と言ってくださったけれど、彼女は立派な書道家ですから、仲間のようなものですよ」
そう言って清柊は袷たもとから名刺入れを取り出し、神代に名刺を差し出す。
神代もスーツの内ポケットから名刺入れを取り出して、名刺を差し出した。
「頂戴します」
とお互いに丁寧に受領する。
「柚木さん」
突然に清柊から声をかけられ、香澄が返事をする。
「はい」
「少し、神代さんをお借りしてもいいですか?」
そんなことを言い出すことは今までなかったので戸惑いながらも香澄は頷いた。
* * *
「神代さん、少しお話しませんか?」
そう言われた神代も戸惑ったが、それは表情には出さずに頷いた。
「佳祐さん、清柊先生です。私のお師匠様です」
「なるほど」
清柊もにこにことして香澄の紹介を待っている。
「清柊先生、私の……こ、婚約者の神代さんです」
ちょっと恥ずかしかったけど、頑張って言えた。
一瞬、神代が頑張りましたと言うように背中を撫でてくれた感触が嬉しかった。
「婚約者……いつの間に。初めまして。清柊と申します」
清柊は神代に向かって丁寧に頭を下げ、神代も頭を下げた。
「柚木さんは師匠と言ってくださったけれど、彼女は立派な書道家ですから、仲間のようなものですよ」
そう言って清柊は袷たもとから名刺入れを取り出し、神代に名刺を差し出す。
神代もスーツの内ポケットから名刺入れを取り出して、名刺を差し出した。
「頂戴します」
とお互いに丁寧に受領する。
「柚木さん」
突然に清柊から声をかけられ、香澄が返事をする。
「はい」
「少し、神代さんをお借りしてもいいですか?」
そんなことを言い出すことは今までなかったので戸惑いながらも香澄は頷いた。
* * *
「神代さん、少しお話しませんか?」
そう言われた神代も戸惑ったが、それは表情には出さずに頷いた。