キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「お待たせしました、理人様、玲奈さん」

「いえいえ!持ってきてくれてありがとうございます!あ!よかったら智月さんも寄って行ってください!」

「良いのですか?」

「はい!ね!理人くん!」


にこっとこっちを見て微笑まれてしまったものだから、おとなしく受け入れるしかなかった。



「智月さんもカフェラテ飲みますか?」

「はい、ぜひ。ありがとうございます」

「いえいえ!」


嬉しそうにキッチンの方へと再び向かった玲奈。


「……理人様」

「なんだ」

「玲奈さんの記憶が戻ったら、婚約するおつもりですか?」

「いや……」


そうしたい気持ちは、大きいけれど。



「玲奈の記憶が戻らなくても、それでも全然いいんだ。だから、できるなら早めにしたいと考えてる」

「……そうですか、ちょっと安心しました」


ホッとしたような智月。お前だって、玲奈のことが好きなはずなのに……。

なんだか、複雑な気持ちにってしまった。


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