復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
 「ありがとう。こんな綺麗なスキー場まで連れて来てくれて」
 「どういたしまして」

 そう嬉しそうに微笑む彼に、私も微笑み返した。彼はいつもこうして私の喜ぶ事ばかり考えてくれる。私も彼に同じ程の喜びや幸せをあげる事ができていればいいなと思う。

 「せっかくここまで来たから写真撮りたいな」
 「そうだな。じゃ一緒に撮るか?」

 ポケットからスマホを取り出すと、雪化粧した山々の絶景を背景にしながら彼と一緒に何枚か写真を撮った。この数ヶ月、こうして彼と一緒に撮った写真で私のスマホの中はいっぱいだ。

 あの大雨の夜、二人で愛を確かめ合ってからは、彼とは私の家や彼の家でいつも一緒に過ごしている。休日は二人でハイキングに行ったり、ちょっとした旅行にも出かけている。もちろん結愛の結婚式にも二人で一緒に出席して、結愛と柏木常務は私達の事をとても喜んでいた。

 「よし、ここを滑ったらランチにしよう」
 「はい!」

 そうして何度か転けながらもなんとか無事滑り降りた私達は、この山にあるゲレンデレストランの一つに入った。彼が予約していてくれたらしく、私達は全面大きなガラス窓に囲まれた見晴らしの良い席へと案内される。山の中にあるとは思えないほどの素敵なレストランで、窓から見える景色は信じられないほど美しい。

 「美味しい〜」

 そんな絶景を横目に見ながら、注文した白身魚の料理をフォークで口に運ぶとうっとりと目を閉じた。一緒に添えられたソースとよくマッチしている。色とりどりの野菜や豆料理も一緒に綺麗に盛り付けてあってどれも美味しい。デザートにはチョコレートケーキを注文していて、後で彼とシェアして食べることにしている。
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