復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
 それとあともう一つ。あの結愛にパワハラをしていた穂月百合香だが、彼女の父親の会社「Hozuki」に突然脱税疑惑で警視庁の家宅捜査が入った。

 ちょうど私たちがカナダでスキーを楽しんでいた時で、これはかなり大きなニュースになった。それに加えて、「Hozuki」の元社員の内部告発で、社内で横行していたパワハラやセクハラの現状なども明るみになり週刊誌がこぞって取り上げた。

 もちろん娘である彼女の会社も週刊誌が同じように散々書き立てて、あの後、穂月百合香にパワハラを受けた元社員らが集団訴訟も起こした。結局彼女の会社は倒産。父親の会社も経営陣がごっそり変わって、今は全く違う名前の出版社になっている。


 「彩華と和花はどうしてる?」

 崇人さんは、キョロキョロとあたりを見回した。

 「さっきまで喧嘩してたけど、今はまた仲良く遊んでるみたい」

 「ククッ、あの二人は相変わらずだな」

 崇人さんが楽しそうに笑っていると、私たちの会話を聞きつけた彩華と和花がドタバタと走りながらバルコニーにやって来た。

 「パパ〜」
 「お父さん!お仕事終わった?」

 崇人さんは足元にじゃれつく二人を両腕に一気に抱え上げた。

 「いい子にしてたか?」
 「うん!お姉ちゃんからシール沢山もらった」

 きゃっきゃっと騒いでいる二人を嬉しそうに抱えながら、彼は私の隣にあったアウトドア用のカウチに腰を下ろした。子供達がドサリと彼の逞しい胸に倒れ込んで大はしゃぎしている。

 崇人さんはこの二人の娘にメロメロだ。子供達もそんな父親が大好きで、私よりも崇人さんに懐いているくらいだ。

 「そうか、よかったな。和花はいいお姉ちゃんがいて」
 「うん!」
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