復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
実はこの店には先週2回、そして今週の水曜日と計3回ほど足を運んでいる。ただしその3回全て空振りだった。
でも今晩はそうじゃないらしい。ごくりと唾を飲み込むと、緊張で声が震えながらも希望の席を伝えた。
「今日もカウンター席をお願いできますか?」
「かしこまりました」
若い男性スタッフはどんどん奥へと歩き、彼から椅子一つ離れた席に私を案内した。心臓が飛び出してしまいそうなほどドキドキと早鐘を打ち始める。
「いらっしゃいませ」
席に腰を下ろすとバーテンダーがやってきて笑顔で私を迎えた。
この2週間でここを訪れるのは今日が4回目。すっかり顔なじみになってしまったバーテンダーに、平静を装いながら「こんばんは」といつものように私も笑みを返した。
「今日もサッパリめカクテルになさいますか?」
「えっと、今日はちょっと甘めのにしようかな」
「わかりました。アルコールは強くても大丈夫ですか?それともある程度抑えておきますか?」
「少しくらいなら強くても大丈夫です。柑橘系の入ったカクテルをお願いできますか?」
「承知致しました。では少々お待ちください」
そう言って彼は私から離れると、早速カクテルを作り始めた。その間何気に店内を眺めるふりをしながら、隣に座る精悍な顔つきの男性を盗み見た。
東儀崇人──…
漆黒の髪はセンターパートにわかれていて、前髪は少し目にかかるほど長めに伸びている。日本人には珍しいくらい彫りの深い端正な顔立ちに、意思の強そうな切れ長の目。
その綺麗な顔にはほとんど感情が見られず、一見すると冷たくてもの静かな印象を受ける。でも185cmを超える長身に、適度に鍛えられたバランスよく筋肉のついた体は、大きな力を奥底に秘めた凪いだ海のようにも見える。
でも今晩はそうじゃないらしい。ごくりと唾を飲み込むと、緊張で声が震えながらも希望の席を伝えた。
「今日もカウンター席をお願いできますか?」
「かしこまりました」
若い男性スタッフはどんどん奥へと歩き、彼から椅子一つ離れた席に私を案内した。心臓が飛び出してしまいそうなほどドキドキと早鐘を打ち始める。
「いらっしゃいませ」
席に腰を下ろすとバーテンダーがやってきて笑顔で私を迎えた。
この2週間でここを訪れるのは今日が4回目。すっかり顔なじみになってしまったバーテンダーに、平静を装いながら「こんばんは」といつものように私も笑みを返した。
「今日もサッパリめカクテルになさいますか?」
「えっと、今日はちょっと甘めのにしようかな」
「わかりました。アルコールは強くても大丈夫ですか?それともある程度抑えておきますか?」
「少しくらいなら強くても大丈夫です。柑橘系の入ったカクテルをお願いできますか?」
「承知致しました。では少々お待ちください」
そう言って彼は私から離れると、早速カクテルを作り始めた。その間何気に店内を眺めるふりをしながら、隣に座る精悍な顔つきの男性を盗み見た。
東儀崇人──…
漆黒の髪はセンターパートにわかれていて、前髪は少し目にかかるほど長めに伸びている。日本人には珍しいくらい彫りの深い端正な顔立ちに、意思の強そうな切れ長の目。
その綺麗な顔にはほとんど感情が見られず、一見すると冷たくてもの静かな印象を受ける。でも185cmを超える長身に、適度に鍛えられたバランスよく筋肉のついた体は、大きな力を奥底に秘めた凪いだ海のようにも見える。