復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
 それから数日後──…


 「おはようございまーす」

 私はいつものようにピッとカードリーダーにセキュリティーカードをかざすとオフィスのドアを開けた。

 観葉植物があちこちに置かれた明るいオフィスには、ちらほらと30人程のスタッフが働いているのが見える。

 ここは虎ノ門にあるオフィスビル の10階にある「ブリッジ・インターナショナル」の東京オフィス。

 このオフィスには500人近い登録スタッフがいるが、そのほとんどは派遣されたり、在宅で翻訳作業などをしていてこのオフィスにはいない。

 オフィスに常駐しているスタッフの多くは派遣スタッフや仕事の振り分けをコーディネートする翻訳コーディネーターや企業との契約のやり取りをする営業ぐらいで、その他は私のように翻訳をオフィスでする人達だ。

 翻訳の作業は在宅でする選択肢もあるが、家だとだらけてしまうし電気代もかかることもあり、私はいつもオフィスに来て作業をしている。

 「おはよう〜」

 私はデスクのパーティション越しに隣に座っているリウさんに声をかけた。彼女は生まれは台湾で、現在は日本人の旦那さんと結婚してここ東京に住んでいる。

 彼女は中国語、日本語、そしてほんの少しの英語と3カ国語を話すことができる。うちのスタッフは日本人も多いが、彼女のように日本語ができる外国人スタッフも多くいる。
< 47 / 156 >

この作品をシェア

pagetop