復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
 母の死後、私と結愛は二人三脚で頑張ってきた。

 幸い生命保険会社に勤めていた母はしっかりと保険に入っていた。そのため私達が路頭に迷うことはなかったが、贅沢ができる状態ではなく、2人で家計簿をつけながらなんとか生活してきた。


 「結愛、行きたい大学に行ってもいいんだよ。お金ならなんとかなるから」

 自分が希望の大学に通ったので、お金はどうにか工面してでも結愛が行きたい大学に通わせるつもりだった。でも少し苦しい家計の事情を知っていた彼女は、

 「ううん。大丈夫。わたし短大に行く」

 そう言って近くの短大に入学した。でもそこで勉強を頑張って主席で卒業。そして推薦で名門私立大に編入。学費も奨学金が出て去年無事卒業した。

 そんな結愛は頑張り屋の良き妹であり、誇りでもあり、私にとっては唯一の家族。そして楽しいことも悲しい事も分かち合ってきた大切な親友でもある。

 
 「これお土産。こっちはイギリスで買った紅茶とショートブレッド。こっちはアメリカで買ったボディーケアね」

 顔を洗って着替えを済ませた私は、出張先で買ってきたお土産を次々と袋から出してキッチンカウンターに並べた。

 「わぁ、ありがとう!あ、フォート◯◯&メイ◯◯の紅茶だ!これ美味しいよね〜。食後にショートブレッドと一緒にいただこうっと。あ、お姉ちゃん、朝ごはんできてるよ。食べる?」
 「うん、あったかいうちに食べよう」
 
 そうして久しぶりに一緒に食卓につくと、2人で朝食を食べながら近況報告をした。
 
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