復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
 着ているものを全て脱ぎ去った彼は、再び私に覆いかぶさってくる。彼の熱い素肌と私の滑らかな素肌が重なり合って、否応無しにもあの一夜を……彼から与えられた快楽を思い出してしまう。媚薬のせいなのか、体が熱くて疼いてたまらない。

 「お願い……助けて……」

 そう懇願する私の頬を、優しく両手で包み込むと、真剣で少し切ないあの瞳で私の魂の奥底まで覗き込んだ。

 「俺にどうしてほしい?」 
 「……キス……して欲しい」

 すぐさま彼は私のうなじを掴むと、いきなり貪るような激しいキスをした。酸欠になりそうなほどの執拗で深いキスに、目眩がしてくる。彼の首に腕を絡めると、激しいキスとは全く違う優しい手つきで、慰めるように私の腰から背中を何度も撫でた。

 「逢莉、俺にどうして欲しい?」

 彼はキスの雨を降らせながら、荒く乱れた息で再び同じ質問を私に尋ねる。そんな彼を切ない眼差しで見上げた。もうなんでもいい。彼にとって、例えこれが私に対しての復讐でも仕返しでも。この苦しみから解き放してくれるなら、なんでも彼に差し出せる。

 「抱いて……。お願い、私を抱いて欲しい」

 それも無茶苦茶に、理性が壊れるほど抱いて欲しい。あの夜のように抱いて欲しい。本当はずっとずっと彼が恋しくてたまらなかった。本当はまたこうして抱かれて、めちゃくちゃに彼に愛されたかった。

 「いいよ。一晩中抱いてやる」

 彼は手早く避妊具を装着すると、一気に私を貫いた。あまりの快感で目の前がチカチカと白く霞んだ。

 「ああっ……!」
 「気持ちいいだろ。何度でも好きなだけイけよ」

 彼は時に激しく、時に優しく私を追い立てる。脚を彼の腰に絡み付け、広い背中を撫でると、重ね合った唇がふっと微笑んだのがわかった。

 「逢莉……逢莉……」

 私の名前を囁く低く掠れた声と彼の切ない喘ぎ声が耳の中にこだます。

 そうして私達はお互いを貪るように、一晩中延々と快楽を求め合った。
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