私たちの恋風は、春を告げる
本当に私かと確かめるような目でこちらを見ている。
当然だよね…こんなに変わっちゃったんだもん…
「……お前」
腕を掴まれそうになって、私は反射的に一歩下がった。
「…咲茉」
それでも、下がった私に一歩近づいた冬紀に、腕を掴まれてしまった。
「触らないでよ!」
周囲にいた患者さんや看護師さんが、私の張り上げた声に何ごとかと一斉にこちらを向く。
私は力を振り絞って、冬紀の手を払いのけた。