果実と恋のバスケット
気を取り直して、私は包丁と、ついさっき買った林檎を取り出す。
「最初は、林檎の皮をむこう!」
私は林檎を左手に、包丁を右手に持って、そっと林檎に刃を当てる。
林檎をくるくると回すと、赤い皮が剥がれて、蜜と水分が詰まった柔らかな黄色の果実が顔を出した。
「すごい!マジシャンみたい!」
たったそれだけなのに、リンゴくんは子どもみたいに目を輝かせて、パチパチと拍手をしている。
「そうかな?意外と、コツを掴めば簡単だよ。リンゴくんもやってみよう!」
「えっ、僕も?」
「うん!」