果実と恋のバスケット
「はい!ここが僕たちの家だよ!」
リンゴくんがじゃーんっ!と自慢気に手を広げる。
こ、ここって…。
「…案内しなくてもわかるとは思ったけどな。一応だ」
ミカンくんも否定せず、当たり前のように目の前の建物を見ている。
「…ここ、私の家の隣だよ…?」
このお家は数ヶ月前、息子さんの仕事の都合で引っ越していった老夫婦が住んでいた、おしゃれな洋館。
多少広くて、中世ヨーロッパみたいな外見が綺麗で、登下校で通るたび見とれていた。