もっと、キミと
「あの……ちょっと良いですか?」
一瞬私にニコッと笑いかけた後、おずおずと手を上げた佐倉くん。
会議室にいる全員の視線が彼に集まった。
「……どうした、佐倉」
学年主任の先生がそう言うと、佐倉くんがスッと立ち上がった。
「この話し合いに、僕と白鳥さんって必要ですか?」
と。
まさかの質問に沈黙になったが、ものの数秒で沈黙は破られた。
「何を言ってるんだ。お前と白鳥が、授業中にも関わらずサボっていたからこうなってるんだろ?」
担任がふっと鼻で笑い、小馬鹿にするように言った。
しかし、佐倉くんも負けじと口を開いた。
「それなら、なぜ僕と白鳥さんの話は全く聞いてくれないんですか? 大人だけで、話が終わりそうになってましたけど」
心底不思議そうな顔をして小首を傾げる彼。
「話って……サボってる言い訳をしたいってことか?」
「この話は、結論ばかりです。原因を知らないと、根本的な解決はできないと思うんですけど」
……すごい。
大人がこれほどいる中で、負けることなく自分の意見を言えるなんて。
私なんて、圧倒されて気持ちなんて一ミリも言えないのに。