初めての恋のお相手は
「気に入ったみたいで、なによりだわ」

「…あの、ありがとうございます」

「いいえ」

「でも、こんな高そうなもの…
私も、何か祠堂さんにお返しを……」

「お礼のお礼をされちゃあね」

「でも…」



もともと、貰ってばかりで申し訳ないから
恩返しの気持ちも込めて、誘ったのに

それに対して
こんな高価そうな贈り物をされたら
立つ瀬がないというか…

祠堂さんは、苦笑しながら言うけど
私の気持ちが落ち着かない。


そんな私を見て、表情を戻した祠堂さんは
少し考えるように沈黙して

それから、私を見た。



「……なら、ひとついいかしら?」

「!はい、なんでも言ってください」

「不快だったら
後でいくらでも殴ってくれていいわ」

「…え?」
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