初めての恋のお相手は
9
――……
「…思ったんだけど、祠堂さんって
楸ちゃんの事、好きなんじゃないかな?」
こゆさんが何気なく口にした言葉に
私は抱えていた段ボールを床に落とす。
「ああっ!」
かシャンッ!と
段ボールの中に入っていた調理器具が
あたりに散らばり、私は慌てて回収する。
……よ、良かった、壊れてない……
「あらら。大丈夫?」
「…大丈夫、です…」
ほっと息をつきながら
調理器具を段ボールの中に戻す。
こゆさんも、しゃがみこんで手伝ってくれる。
「ごめんね、唐突に」
「…びっくりする冗談はやめてください」
「冗談じゃなくて、本当に思った事だよ」
こゆさんは私から段ボールを受け取ると
それを机の上に置いてから、振り返り、私を見る。
「恋人のフリにしては、ちょっと
熱が入りすぎてるような気がするんだよね」
「…」
「…その顔を見るに
楸ちゃんもそう思ってるんじゃない?」
「…」
かーっと熱くなる顔。
それを見て、こゆさんが真顔で指摘する。
「…思ったんだけど、祠堂さんって
楸ちゃんの事、好きなんじゃないかな?」
こゆさんが何気なく口にした言葉に
私は抱えていた段ボールを床に落とす。
「ああっ!」
かシャンッ!と
段ボールの中に入っていた調理器具が
あたりに散らばり、私は慌てて回収する。
……よ、良かった、壊れてない……
「あらら。大丈夫?」
「…大丈夫、です…」
ほっと息をつきながら
調理器具を段ボールの中に戻す。
こゆさんも、しゃがみこんで手伝ってくれる。
「ごめんね、唐突に」
「…びっくりする冗談はやめてください」
「冗談じゃなくて、本当に思った事だよ」
こゆさんは私から段ボールを受け取ると
それを机の上に置いてから、振り返り、私を見る。
「恋人のフリにしては、ちょっと
熱が入りすぎてるような気がするんだよね」
「…」
「…その顔を見るに
楸ちゃんもそう思ってるんじゃない?」
「…」
かーっと熱くなる顔。
それを見て、こゆさんが真顔で指摘する。