恋愛短編集10作品
「……いや、その……疑ってないよ?その、心配で……櫂里、大好きだ!!」
自爆と、聞こえた(盗聴)櫂里の気持ちに対する高揚。
言葉は、吐き出すように素直さで満ちる。
不機嫌だった櫂里は、笑顔を取り戻す。
「私も、南斗が好きよ。」
【カチリ】
櫂里を抱きしめながら、後ろで聞こえた機械音に神経が集中する。
櫂里の友達だよね……
流祈って、盗聴器を櫂里の何処に仕掛けているのかな?
視線を向けると、ニヤリ顔で……手を振りながら去って行く。
何だか、男力……負けているような気がする。
「櫂里、俺……頑張るね。」
俺に微笑み、首を傾げる櫂里。
耳に光る小さなイヤリングが揺れた。
そっと耳を指で撫で、額にキスを落とす。
end