The previous night of the world revolution4~I.D.~
さて、どうやってアシミムにネタバレしてやるか、だが。

方法は色々ある。

どれが楽しいかなぁと色々想像してみたものの、結局、一番シンプルなものに落ち着いた。

アシミムは、毎日午前十時と午後三時に、優雅にティータイムを楽しむ習慣がある。

なんか想像しただけで腹が立つ光景だが、俺は毎日見させられてるんだぞ。その光景を。

金髪縦ロールのなんちゃってゆるふわお嬢様(笑)が、優雅にティーカップ啜ってるところなんて、鳥肌モノだろう。

洗脳が解けてからというもの、毎日見る度に吐き気を催していたので。

この時間に、やることにした。







「アシミムさん、紅茶をお持ちしました」

「あぁ…ありがとう」

いつもはテラスでティータイムを楽しむアシミムだが。

今日は雨が降っているので、アシミムの自室でティータイムだ。

つーか、茶くらい自分で運べ。何様のつもりだコラ。

にこやかな演技をするのは、ランドエルスで慣れているつもりだったが。

アシミム見てるとマジでその縦ロール、左右引っ張って頭の上で縛りたくなるから、本当俺の精神衛生に悪い。悪過ぎる。

アシミム一人で、ミューリアとアシベル三人ぶんくらいの威力はあるからな。

「…それにしても…雨の日は、憂鬱ですわね」

アシミムは頬杖をついて、窓の外を眺めていた。

「そうですか?俺は今日の天気、好きですけどね」

「どうしてですの?雨の日なのに」

「だって…とっても素敵なゲロ顔日和じゃないですか。ねぇ。お・じょ・う・さ・ま?」

「…?何を…」

と、振り向いたアシミムの、縦ロールの脳天に。

バシャッ、と熱々の紅茶をぶちまけてやった。
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