The previous night of the world revolution4~I.D.~
「…と、いう次第で。無事帰ってきました」
長いお話を終えて、ようやく現在に至る。
アリューシャは、途中からちょっと眠くなったらしく、船漕いでいた。
「そういうことだったの…。三人共、長旅だったわね」
アシュトーリアさんが、労いの言葉をくれた。
「全くですよー…。もう金輪際船旅は遠慮したいです」
最早旅行そのものに抵抗があるよ。
しばらくは、国内で大人しくしてたいね。
「無事に戻ってきてくれたんだから、それに勝ることはないけれど。ついでにルティス帝国の危機も救ってきてくれたのは、助かるわね」
「さすがルレイア…。格好良い」
羨望の眼差しを向けるシュノさん。
「そのアシミムという女には腹が立つけれど…これでシェルドニアに大きなコネが出来たと思えば、我慢するしかないわね」
「でもムッカつくよなぁ~そいつ。ルティス帝国に来てくれれば良いのに。アリューシャが撃ち抜いてやる」
本当。
アリューシャがいてくれれば、話が早かったんだろうにな。
「いずれにしても、もうシェルドニアは脅威にはならない。私達はシェルドニアと、シェルドニア国王の重大な秘密を握ったことになるからね」
と、アイズレンシア。
その通りである。
シェルドニアが洗脳システムを使って国民を統治しているという秘密。
そして、現国王アシミムは、前王ミレドを弑逆して王座を手に入れたという秘密。
おまけに、アシミムはミレドを殺す為に、他国のマフィアを利用したのだ。
これらの秘密を俺達が握っている限り、アシミムは俺達には逆らえない。
そう思えば、まぁ最低限の収穫はあったんだけど。
それに…。
「…そういえば、ルレイア達がシェルドニアから連れて帰ってきた、あのルヴィアの奥さんにそっくりな女の子って…」
「あぁ、さっき話した、アシミムを裏切って俺達に協力してくれた、アシミムのところの奴隷だった人です」
「その子を連れて帰ってきたの?一緒に」
「えぇ」
アイズは、あー…みたいな顔をしていた。
アリューシャは、
「あれだな!今噂の…げんちづま、って奴だ!アリューシャ知ってるぞ!」
「アリューシャ…。そんな言葉を使っちゃいけません」
アリューシャには、まだちょっと早い言葉だよね。
「良いじゃん。口より先に手が出ちゃう辺り、ルレ公の…日常でね?」
まぁ日常なんだけど。
でも、今回はちょっと違う。
「彼女はまだ愛人じゃないですよ。行き先に困ってたし、才能もあるんで、俺のとこで準幹部やってもらおうかなと思って」
「成程…。君が見込んだなら実力は充分あるんだろうけど…。彼女、ルヴィアの奥さんと関係あるんだよね?」
「生き別れの姉妹って奴だそうですよ」
「へぇ…」
いずれは、ルヴィア嫁にも会わせてあげないとな。
生き別れの姉がいたことなんて、知らない方が幸せかもしれないけど…。
長いお話を終えて、ようやく現在に至る。
アリューシャは、途中からちょっと眠くなったらしく、船漕いでいた。
「そういうことだったの…。三人共、長旅だったわね」
アシュトーリアさんが、労いの言葉をくれた。
「全くですよー…。もう金輪際船旅は遠慮したいです」
最早旅行そのものに抵抗があるよ。
しばらくは、国内で大人しくしてたいね。
「無事に戻ってきてくれたんだから、それに勝ることはないけれど。ついでにルティス帝国の危機も救ってきてくれたのは、助かるわね」
「さすがルレイア…。格好良い」
羨望の眼差しを向けるシュノさん。
「そのアシミムという女には腹が立つけれど…これでシェルドニアに大きなコネが出来たと思えば、我慢するしかないわね」
「でもムッカつくよなぁ~そいつ。ルティス帝国に来てくれれば良いのに。アリューシャが撃ち抜いてやる」
本当。
アリューシャがいてくれれば、話が早かったんだろうにな。
「いずれにしても、もうシェルドニアは脅威にはならない。私達はシェルドニアと、シェルドニア国王の重大な秘密を握ったことになるからね」
と、アイズレンシア。
その通りである。
シェルドニアが洗脳システムを使って国民を統治しているという秘密。
そして、現国王アシミムは、前王ミレドを弑逆して王座を手に入れたという秘密。
おまけに、アシミムはミレドを殺す為に、他国のマフィアを利用したのだ。
これらの秘密を俺達が握っている限り、アシミムは俺達には逆らえない。
そう思えば、まぁ最低限の収穫はあったんだけど。
それに…。
「…そういえば、ルレイア達がシェルドニアから連れて帰ってきた、あのルヴィアの奥さんにそっくりな女の子って…」
「あぁ、さっき話した、アシミムを裏切って俺達に協力してくれた、アシミムのところの奴隷だった人です」
「その子を連れて帰ってきたの?一緒に」
「えぇ」
アイズは、あー…みたいな顔をしていた。
アリューシャは、
「あれだな!今噂の…げんちづま、って奴だ!アリューシャ知ってるぞ!」
「アリューシャ…。そんな言葉を使っちゃいけません」
アリューシャには、まだちょっと早い言葉だよね。
「良いじゃん。口より先に手が出ちゃう辺り、ルレ公の…日常でね?」
まぁ日常なんだけど。
でも、今回はちょっと違う。
「彼女はまだ愛人じゃないですよ。行き先に困ってたし、才能もあるんで、俺のとこで準幹部やってもらおうかなと思って」
「成程…。君が見込んだなら実力は充分あるんだろうけど…。彼女、ルヴィアの奥さんと関係あるんだよね?」
「生き別れの姉妹って奴だそうですよ」
「へぇ…」
いずれは、ルヴィア嫁にも会わせてあげないとな。
生き別れの姉がいたことなんて、知らない方が幸せかもしれないけど…。