嘘八百
ばっさり斬って、肩を竦めた。だというのに、岬は子供のように身を乗り出す。
「君が自分のことを年下だと言ったから」
「え、何歳なの?」
「21」
「はあ?」
「茶番だ」
はあ? と二度目の声が出た。半分キレている。
落ち着いて考えてみれば、その年齢ならば大学生だ。岬の大手企業でどれだけ若くても日本人の21歳は居ないだろう。
確かに茶番だ。
「茶番返し……」
「ちゃぶ台返しみたいだな」
「帰る」
コーヒーを飲み干し、雪は財布から金を出そうとした。一緒に岬は立ち上がり、コーヒーの伝票も持った。