嘘八百

 嬉しそうで何よりである。

 雪はその写真をじっと見て、玲香へ視線を流す。

「既婚者じゃん」
「あ、わかった?」
「指輪の痕ある。これ都内じゃないでしょ、何の拾い画だよ」
「マッチングアプリの写真。こいつ、私の友達妊娠させて逃げたらしいからさ」

 にこにこしながら、さらりと重いことを言ってくる。雪はフルーツタルトをのキウイを口に運んだ。

「見つけて吊し上げないと気が済まなくて」

 非常に楽しそうで何よりだ。

「てことで、情報提供お願いします」

 ぱちんと手を併せる音。

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