嘘八百

 不明確な部分を暴いていく。雪はフルーツタルトの固い部分を口に入れ、咀嚼した。

「友達がよく一緒に行ってた店の店員さんに、コイツの話聞いたら既婚だって自分で言ってたらしい」

 もぐもぐと咀嚼を終えて、飲み込む。

「興信所に依頼したほうが早そう」
「もうやった。でも時間がかかってる」
「あー、はいはい。玲香のオトモダチ、どんなお嬢様?」

 興信所での人探しは、難易度にもよるだろうがかなりかかる。それをぽんと出せる程度の人間。
 その金がどこから出ているか、は不明だが。

「そこらへんのお嬢様」

 にこりと笑った。

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