嘘八百
「こいつ、夷子岬。俺らの同期」
幹事の男性が軽く紹介をして、再度乾杯が入った。ビールを飲み干し、岬はグラスを置いた。
「夷子さん、おかわり頼みます?」
「あー自分でやります」
玲香は声をかけたが、ばっさりと斬られる。そのやり取りが雪を挟んで行われたので、流石の雪も席を変わるべきかと考えた。
そわそわした雰囲気は他の男性が話し始めたことにより元へ戻り、玲香もそちらへ参加する。雪は初めて気まずい気持ちになり、ちらと岬へ視線を向けた。
ばちりと目が合う。