嘘八百
同時に、その男性の登場に気付いた女性陣たちが色めく。顔と身長は申し分ない男性がきたのだ、雰囲気が変わった。
「お疲れ様です、何飲まれます?」
玲香がすかさずドリンクメニューを見せる。未だ立ったままの男性は、口を開きかけたところで幹事の男性が「まあこっち! こっち座れよ」と手招きした。
それに対抗するように男性は一番下座の雪の傍の椅子へ座った。
「メニューありがとうございます」
玲香が差し出したそれは受け取られ、ちらと見られることもなく食事を運んできた店員に「生ビールで」と注文した。
テーブルに置かれた種類の違うパスタに雪は目を煌めかせる。