嘘八百

 そう言う雪も特に空腹なわけでは無かった。

「ケーキを食べてない」
「あ、ケーキ。コンビニ行くか」

 岬の提案に雪は乗り、道を歩き始めた。

「人捜し、情報共有して良いって」
「そうか。じゃあ当たってみる」
「あんたって、お坊っちゃんだったんだね」

 きょとんとした顔で岬は雪を見る。

「玲香から聞いた」
「よく知ってる」
「なんでこんなとこで飯食べてんの?」

 純粋な疑問だった。岬ほどの年齢になれば結婚して、マイホームのローンを組んだりして、幸せに暮らしてるんじゃないだろうか。

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