Thirty’s
第十七章 仙台へ
◇◇(由夏視点)
洗濯物を干し終わったベランダで、私は改めて空を見上げた。痛いほどの太陽の光が降り注いで来るのを感じて
(夏、だねぇ。)
と実感する。そして、夜になると、ここから仙台スタジアムの照明が見える。聡志のチ-ムの本拠地。そして今は夏の甲子園を目指して、高校球児たちが熱い戦いを繰り広げてるはずの、場所。
(懐かしいな・・・。)
この時期になると、ふと思う時がある。あの暑い夏の日のことを。横浜スタジアムで、甲子園で、容赦ない日差しにもめげず、私は吹奏楽部でもチアリーダ-でもなかったけど、スタンドで声の限りに応援した。私の横には悠がいて、どこかに加奈もいたはず。
そして、私たちの視線の先には聡志がいて、沖田くんがいて、そして白鳥先輩がいて・・・本当に青春だった、心から思う。
(みんな、頑張れ。)
スタジアムの方に向かい、かつての私たちと同じように青春真っただ中の彼らに、心の中でエールを送ると、部屋に入った。
テ-ブルには一台のパソコンが置かれていて、その前に座った私は電源を入れる。GWが明けてから、私の生活は少し変わった。かつて私の肩書だったデザイナー。結婚と共に離れたその仕事に、縁あって再び就くことになったのだ。といっても、こうやって在宅で家庭生活に支障がない範囲でやってるだけの、ほんのアルバイト。でも、生活にアクセントが付くようになって、正直ありがたい。
作業を始めてから、少し経つと、横に置いてあるスマホが震え出した。手に取り、相手を確認すると、意外な名前が表示されている。
「どうしたの?こんな時間に。」
そう言って出た私が、聞こえて来た涙声の言葉に、慌てて立ち上がったのは、それからすぐのことだった。
洗濯物を干し終わったベランダで、私は改めて空を見上げた。痛いほどの太陽の光が降り注いで来るのを感じて
(夏、だねぇ。)
と実感する。そして、夜になると、ここから仙台スタジアムの照明が見える。聡志のチ-ムの本拠地。そして今は夏の甲子園を目指して、高校球児たちが熱い戦いを繰り広げてるはずの、場所。
(懐かしいな・・・。)
この時期になると、ふと思う時がある。あの暑い夏の日のことを。横浜スタジアムで、甲子園で、容赦ない日差しにもめげず、私は吹奏楽部でもチアリーダ-でもなかったけど、スタンドで声の限りに応援した。私の横には悠がいて、どこかに加奈もいたはず。
そして、私たちの視線の先には聡志がいて、沖田くんがいて、そして白鳥先輩がいて・・・本当に青春だった、心から思う。
(みんな、頑張れ。)
スタジアムの方に向かい、かつての私たちと同じように青春真っただ中の彼らに、心の中でエールを送ると、部屋に入った。
テ-ブルには一台のパソコンが置かれていて、その前に座った私は電源を入れる。GWが明けてから、私の生活は少し変わった。かつて私の肩書だったデザイナー。結婚と共に離れたその仕事に、縁あって再び就くことになったのだ。といっても、こうやって在宅で家庭生活に支障がない範囲でやってるだけの、ほんのアルバイト。でも、生活にアクセントが付くようになって、正直ありがたい。
作業を始めてから、少し経つと、横に置いてあるスマホが震え出した。手に取り、相手を確認すると、意外な名前が表示されている。
「どうしたの?こんな時間に。」
そう言って出た私が、聞こえて来た涙声の言葉に、慌てて立ち上がったのは、それからすぐのことだった。