Thirty’s
「お兄ちゃんも悠ちゃんも、もうソウくんと桜井さんは相思相愛で、将来を約束し合った仲で、誰かが入る隙間なんてない。そう思ってるんでしょう?だから、そんなふたりに未練がましくちょっかい出してる私が身内として、情けなく恥ずかしく見えるんでしょうけど、でもそういう固定観念でソウくんと桜井さん、そして私を見られるのは、ハッキリ言って迷惑なのよ。」
『唯・・・。』
「私はね、お兄ちゃん。自分の我が儘と未熟さで、どんなにソウくんを苦しめたかは、ちゃんとわかってるつもりだよ。後悔してる、ソウくんを自分から手放したことを。出来ることなら、あの時の自分をひっぱたいて、目を覚まさせてやりたいくらい。でも、そんなことは実際には出来ないし、だから、本当に桜井さんがソウくんにふさわしい人なら、一緒にいてソウくんを幸せにしてくれる人なら、私はふたりを祝福するつもりだった。」
『・・・。』
「でも、この三年あまり、あのふたりを見ていて、とてもそうは思えなかった。だから、私はもう一度、彼にアタックすることにしたのよ。」
その私の言葉に、兄が息を呑んだのが、スマホ越しに伝わって来る。
「今、私がやろうとしていることは、周りから見れば、横恋慕にしか見えないかもしれない。でも、絶対に違うから。私はソウくんの為に、そして自分の為に、もう一度ソウくんの心を取り戻したいの。それって、ダメなこと?ただの私の我が儘に過ぎないかな、お兄ちゃん!悠ちゃん、どうせスピ-カ-ホンで、この話、聞いてるんでしょ?私の気持ちって、間違ってる?」
私の呼び掛けに、ふたりの言葉は返って来ない。
「今、ソウくんには私のアシスタントのような立場で仕事をしてもらってるんだけど、私の目から見ても、彼の直属の上司の目から見ても、本当に生き生きとしてるんだ。ソウくんもやりがいを感じてくれてるはずなんだ。私にはビジネスパートナ-としてのソウくんの居場所を作ってあげることが出来る。そして、その存在は、私にとっても絶対に必要なの。そこから、自分のいるべき場所がどこなのかを、ソウくんに知ってもらおうと思ってる。私は・・・絶対に負けないから。じゃ、おやすみなさい。」
一気にそこまで話すと、私は電話を切った。兄たちがわかってくれたかどうかはわからないけど、もう一歩も引く気はなかった。
◇◇
『唯・・・。』
「私はね、お兄ちゃん。自分の我が儘と未熟さで、どんなにソウくんを苦しめたかは、ちゃんとわかってるつもりだよ。後悔してる、ソウくんを自分から手放したことを。出来ることなら、あの時の自分をひっぱたいて、目を覚まさせてやりたいくらい。でも、そんなことは実際には出来ないし、だから、本当に桜井さんがソウくんにふさわしい人なら、一緒にいてソウくんを幸せにしてくれる人なら、私はふたりを祝福するつもりだった。」
『・・・。』
「でも、この三年あまり、あのふたりを見ていて、とてもそうは思えなかった。だから、私はもう一度、彼にアタックすることにしたのよ。」
その私の言葉に、兄が息を呑んだのが、スマホ越しに伝わって来る。
「今、私がやろうとしていることは、周りから見れば、横恋慕にしか見えないかもしれない。でも、絶対に違うから。私はソウくんの為に、そして自分の為に、もう一度ソウくんの心を取り戻したいの。それって、ダメなこと?ただの私の我が儘に過ぎないかな、お兄ちゃん!悠ちゃん、どうせスピ-カ-ホンで、この話、聞いてるんでしょ?私の気持ちって、間違ってる?」
私の呼び掛けに、ふたりの言葉は返って来ない。
「今、ソウくんには私のアシスタントのような立場で仕事をしてもらってるんだけど、私の目から見ても、彼の直属の上司の目から見ても、本当に生き生きとしてるんだ。ソウくんもやりがいを感じてくれてるはずなんだ。私にはビジネスパートナ-としてのソウくんの居場所を作ってあげることが出来る。そして、その存在は、私にとっても絶対に必要なの。そこから、自分のいるべき場所がどこなのかを、ソウくんに知ってもらおうと思ってる。私は・・・絶対に負けないから。じゃ、おやすみなさい。」
一気にそこまで話すと、私は電話を切った。兄たちがわかってくれたかどうかはわからないけど、もう一歩も引く気はなかった。
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