Thirty’s
「まぁ、それが普通よね。男女ペアの出張なんて、今時珍しくもなんともないけど、あなた達はただの男と女じゃないからね。」
そう言って、俺の顔を見た河北さんは
「いいのよ。変なこと考えてもらおうと思って、あなたに行ってもらうんだから。」
なんて平然と言い出すから
「何、言ってるんですか?室長。」
俺はさすがに色をなした。
「今回の出張は専務にとって、大切なもの。またあなたにとってもきっと今後の役に立つはずよ、営業本部総合企画室の一員としても専務を補佐するスタッフの一員としても。」
「・・・。」
「でも、今回あなたに行ってもらうのは、それだけが理由じゃない。」
「どういうことですか?」
「専務と・・・ちゃんと話して欲しい。」
「何をですか?」
「何をって、わかってるでしょ?」
河北さんは静かに俺を見る。
「あなた達のことは全部唯さんから聞いてる。そして今回、あなたを自分の近くに呼び寄せた思惑も。」
「・・・。」
「私は白鳥社長の身近でお仕えした時期があって、そのご縁もあって今回唯さんを、まぁ偉そうな言い方になっちゃうけど、お預かりした形になった。彼女があなたのことを言い出したのは、着任してからすぐのこと。そんなチャラチャラした考えじゃ、先が思いやられると内心ため息を吐いてたんだけど、まぁ取り敢えずはやりたいようにやらせてみようと思って、特に反対もせずに彼女がやるがままに任せてた。目に余るようなら、当然ストップを掛けるつもりでね。」
「・・・。」
「でも、実際の彼女は真摯に仕事に取り組み、研鑽を積んできた。来た当初はお嬢様のお遊びに付き合わされるのかなんて、冷ややかな空気が社内にあったのも事実だけど、それを徐々に自分の力で変えつつある。」
そう言って、俺の顔を見た河北さんは
「いいのよ。変なこと考えてもらおうと思って、あなたに行ってもらうんだから。」
なんて平然と言い出すから
「何、言ってるんですか?室長。」
俺はさすがに色をなした。
「今回の出張は専務にとって、大切なもの。またあなたにとってもきっと今後の役に立つはずよ、営業本部総合企画室の一員としても専務を補佐するスタッフの一員としても。」
「・・・。」
「でも、今回あなたに行ってもらうのは、それだけが理由じゃない。」
「どういうことですか?」
「専務と・・・ちゃんと話して欲しい。」
「何をですか?」
「何をって、わかってるでしょ?」
河北さんは静かに俺を見る。
「あなた達のことは全部唯さんから聞いてる。そして今回、あなたを自分の近くに呼び寄せた思惑も。」
「・・・。」
「私は白鳥社長の身近でお仕えした時期があって、そのご縁もあって今回唯さんを、まぁ偉そうな言い方になっちゃうけど、お預かりした形になった。彼女があなたのことを言い出したのは、着任してからすぐのこと。そんなチャラチャラした考えじゃ、先が思いやられると内心ため息を吐いてたんだけど、まぁ取り敢えずはやりたいようにやらせてみようと思って、特に反対もせずに彼女がやるがままに任せてた。目に余るようなら、当然ストップを掛けるつもりでね。」
「・・・。」
「でも、実際の彼女は真摯に仕事に取り組み、研鑽を積んできた。来た当初はお嬢様のお遊びに付き合わされるのかなんて、冷ややかな空気が社内にあったのも事実だけど、それを徐々に自分の力で変えつつある。」