Thirty’s
「先輩。」
「うん?」
「今更ですけど私、なんで今の部署に残ったんですかね?」
「本当に今更だな。」
「あの時、先輩は私を呼んで、『君は残ることになる、そう思ってた』とおっしゃった。どうしてですかと私が尋ねたら、『まぁ、そのうちわかるよ』って、言いましたよね?」
「そうだったか?」
「ええ。だから、改めてお聞きしてもいいですか?どうして私が残ったか。」
私の言葉に、山本さんの表情が一瞬固まる。
「深い意味はない、そんな気がするっていう程度の話だよ。」
「誤魔化さないで下さい!」
思わず語気が強くなった。
「秘書官が大臣を通じて、人事に掛け合ったから。違いますか?」
そう言って、彼の顔を見ると
「親父が留任することが確実になって、そうなれば俺も残る。加奈は昔馴染みでもあるし、仕事ぶりにも一目置いていた。やりやすいスタッフを残したっていう動機じゃダメか?」
やや苦笑い気味の微笑を浮かべながら、答える。
「それだけが動機なら、構いません。でも、違いますよね?」
「うん?」
「私を個人的に近くに置いておきたかった、一番の狙いはそれですよね?」
「まぁな。」
「それは、個人的な思惑で人事に介入したってことですよね?」
「そうだ。それの何が悪い?」
少し苛立ったように、山本さんは言う。
「うん?」
「今更ですけど私、なんで今の部署に残ったんですかね?」
「本当に今更だな。」
「あの時、先輩は私を呼んで、『君は残ることになる、そう思ってた』とおっしゃった。どうしてですかと私が尋ねたら、『まぁ、そのうちわかるよ』って、言いましたよね?」
「そうだったか?」
「ええ。だから、改めてお聞きしてもいいですか?どうして私が残ったか。」
私の言葉に、山本さんの表情が一瞬固まる。
「深い意味はない、そんな気がするっていう程度の話だよ。」
「誤魔化さないで下さい!」
思わず語気が強くなった。
「秘書官が大臣を通じて、人事に掛け合ったから。違いますか?」
そう言って、彼の顔を見ると
「親父が留任することが確実になって、そうなれば俺も残る。加奈は昔馴染みでもあるし、仕事ぶりにも一目置いていた。やりやすいスタッフを残したっていう動機じゃダメか?」
やや苦笑い気味の微笑を浮かべながら、答える。
「それだけが動機なら、構いません。でも、違いますよね?」
「うん?」
「私を個人的に近くに置いておきたかった、一番の狙いはそれですよね?」
「まぁな。」
「それは、個人的な思惑で人事に介入したってことですよね?」
「そうだ。それの何が悪い?」
少し苛立ったように、山本さんは言う。