Thirty’s
第二十四章 それぞれの未来へ
それからひと月後、この日は私の三十回目のバースディ。そして、総一郎が用意してくれたのは、私たち史上、もっとも豪華なレストラン。記念となる三十歳のバースディということもあったろうが、私には既に予感があった。
果たして、ディナ-も終わりに近づき、改めて私を真っすぐに見た総一郎が
「加奈さん。」
と聞き慣れない呼び名で、緊張感も露わに語りかけて来た。
「はい。」
当然、私も殊勝な面持ちになって、返事をすると
「洒落たことは言えないので、単刀直入に言います。僕と結婚して下さい。」
さすがにまだ指輪の用意は出来ていなかったようだが、そう言って私に深々と頭を下げた。
「ありがとうございます。末永くよろしくお願いします、総一郎さん。」
私はニッコリと微笑むと、ゆっくりと頭を下げた。
「こちらこそ。」
本当は涙のひとつも見せた方がよかったのかな?でも、さっきも言ったように予感があったし、それ以上にとにかく嬉しくて、幸せで、笑顔しか浮かばなかったんだ。そして、そんな私を見て、ホッとしたような表情を浮かべた総一郎も、嬉しそうに笑っていた。
それからは、お互いの両親への挨拶、報告。三十路を迎えた娘、息子がようやく結婚を決めて、こちらもホッとしたのだろう。双方の両親とも、大喜びしてくれた。
そして、職場への報告。
「よかったですね~。やっぱり、心に決めた人と結ばれるのが一番ですよね。私も見習います・・・というか早く、相手を見つけないと。」
「そうだよ、頑張んな。」
茉莉の言葉に、私は偉そうに、先輩面してしまっていた。
果たして、ディナ-も終わりに近づき、改めて私を真っすぐに見た総一郎が
「加奈さん。」
と聞き慣れない呼び名で、緊張感も露わに語りかけて来た。
「はい。」
当然、私も殊勝な面持ちになって、返事をすると
「洒落たことは言えないので、単刀直入に言います。僕と結婚して下さい。」
さすがにまだ指輪の用意は出来ていなかったようだが、そう言って私に深々と頭を下げた。
「ありがとうございます。末永くよろしくお願いします、総一郎さん。」
私はニッコリと微笑むと、ゆっくりと頭を下げた。
「こちらこそ。」
本当は涙のひとつも見せた方がよかったのかな?でも、さっきも言ったように予感があったし、それ以上にとにかく嬉しくて、幸せで、笑顔しか浮かばなかったんだ。そして、そんな私を見て、ホッとしたような表情を浮かべた総一郎も、嬉しそうに笑っていた。
それからは、お互いの両親への挨拶、報告。三十路を迎えた娘、息子がようやく結婚を決めて、こちらもホッとしたのだろう。双方の両親とも、大喜びしてくれた。
そして、職場への報告。
「よかったですね~。やっぱり、心に決めた人と結ばれるのが一番ですよね。私も見習います・・・というか早く、相手を見つけないと。」
「そうだよ、頑張んな。」
茉莉の言葉に、私は偉そうに、先輩面してしまっていた。