【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
とはいえ、結局少し歩くだけでカミルが誰かに声をかけられてしまうので、二人は相談して変装をすることにした。
昼食を食べた店の個室には、時々カミルがお忍びで出かける時の変装用の衣装が用意されているという。
「普段は気ままに街も歩くんだが、ああやって延々と話しかけられることも多くてな。だから時々は、こうして顔を隠して出かけるんだ」
「ふふ、それだけカミル様が皆さんに慕われている証拠ですね」
「というか、王子だとは思われてない気がするんだが……」
そんなことをつぶやきながら、カミルは帽子を深くかぶって金の髪を隠す。何か細工がされているのか、帽子から飛び出た耳は、黒い色に変わっていた。確かにこれならカミルだと気づかれることもないだろう。
ルフィナも髪色が目立つので、ショールを頭から羽織ることで顔と髪を隠すことになった。アルデイルの女性は日除けとしてショールを羽織ることが多いそうなので、ルフィナの変装も目立たないだろう。
鏡の前に並んで立ってみても、カミルとルフィナだと気づく人はいなさそうだ。
「これでゆっくりと見て回れるな」
そう言って手を差し出したカミルに、ルフィナは笑顔でうなずいた。
◇
変装の効果は抜群で、街を歩いても今度は誰も声をかけてこなくなった。先程話しかけてきたばかりの屋台の店主すら気づいていなくて、そんなことが楽しくてルフィナはカミルと顔を見合わせてくすくすと笑った。
「これをルフィナに見せたかったんだ」
そう言ってカミルが連れて行ってくれたのは、まるで雲のようなふわふわとした砂糖菓子の並ぶ屋台。真っ白なものや鮮やかな色をしたものなど、色とりどりだ。
昼食を食べた店の個室には、時々カミルがお忍びで出かける時の変装用の衣装が用意されているという。
「普段は気ままに街も歩くんだが、ああやって延々と話しかけられることも多くてな。だから時々は、こうして顔を隠して出かけるんだ」
「ふふ、それだけカミル様が皆さんに慕われている証拠ですね」
「というか、王子だとは思われてない気がするんだが……」
そんなことをつぶやきながら、カミルは帽子を深くかぶって金の髪を隠す。何か細工がされているのか、帽子から飛び出た耳は、黒い色に変わっていた。確かにこれならカミルだと気づかれることもないだろう。
ルフィナも髪色が目立つので、ショールを頭から羽織ることで顔と髪を隠すことになった。アルデイルの女性は日除けとしてショールを羽織ることが多いそうなので、ルフィナの変装も目立たないだろう。
鏡の前に並んで立ってみても、カミルとルフィナだと気づく人はいなさそうだ。
「これでゆっくりと見て回れるな」
そう言って手を差し出したカミルに、ルフィナは笑顔でうなずいた。
◇
変装の効果は抜群で、街を歩いても今度は誰も声をかけてこなくなった。先程話しかけてきたばかりの屋台の店主すら気づいていなくて、そんなことが楽しくてルフィナはカミルと顔を見合わせてくすくすと笑った。
「これをルフィナに見せたかったんだ」
そう言ってカミルが連れて行ってくれたのは、まるで雲のようなふわふわとした砂糖菓子の並ぶ屋台。真っ白なものや鮮やかな色をしたものなど、色とりどりだ。