【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
「えぇとあの、あちらにも行ってみたいです。あれは何を売ってる屋台なのかしら」
「ん……あれは、装身具か。うん、見に行ってみるか」
ルフィナが指差したのはその隣だったのだが、話題が逸れるなら何でもいい。カミルの言葉にうなずいて、ルフィナはその屋台へと足を向けた。
小さな机の上に所狭しとに並べられたアクセサリーは、繊細なデザインのものが多かった。近くのアクセサリー工房で働く職人の見習いが、練習を兼ねて作っているものらしい。適当に指差したおかげだが、素敵な屋台に出会えてルフィナも嬉しくなる。
「綺麗ですね、手作りなんですって」
「今日の記念に、何か贈ろう。どれがいい?」
「えっ」
思わず目を瞬くと、カミルが気まずそうに顔を背ける。
「その……一国の王子が妻に屋台で買ったものを贈るのはどうかと思うのは分かってる。だけど、せっかく二人で出かけたんだから、何か記念になるものを残しておきたいなと」
「カミル様からいただけるなら、どこで買ったものだって嬉しいですよ。それに、初めてのデートの記念だなんて、とっても素敵です」
心からそう言って、ルフィナはどれにしようかと身を乗り出す。全て少しずつデザインが違っていて、ひとつとして同じものはないのだという。
カミルの瞳や髪のような金色のアクセサリーがいいなと思いながらあれこれ迷っていたルフィナは、隅の方にあるネックレスを見つけて小さく息をのんだ。
それは、金色の小さなコインに彫られた釣鐘状の小さな花。少し重たげに垂れて連なる花のひとつひとつに、白く光るガラスが埋め込まれている。
「この花……」
「ん……あれは、装身具か。うん、見に行ってみるか」
ルフィナが指差したのはその隣だったのだが、話題が逸れるなら何でもいい。カミルの言葉にうなずいて、ルフィナはその屋台へと足を向けた。
小さな机の上に所狭しとに並べられたアクセサリーは、繊細なデザインのものが多かった。近くのアクセサリー工房で働く職人の見習いが、練習を兼ねて作っているものらしい。適当に指差したおかげだが、素敵な屋台に出会えてルフィナも嬉しくなる。
「綺麗ですね、手作りなんですって」
「今日の記念に、何か贈ろう。どれがいい?」
「えっ」
思わず目を瞬くと、カミルが気まずそうに顔を背ける。
「その……一国の王子が妻に屋台で買ったものを贈るのはどうかと思うのは分かってる。だけど、せっかく二人で出かけたんだから、何か記念になるものを残しておきたいなと」
「カミル様からいただけるなら、どこで買ったものだって嬉しいですよ。それに、初めてのデートの記念だなんて、とっても素敵です」
心からそう言って、ルフィナはどれにしようかと身を乗り出す。全て少しずつデザインが違っていて、ひとつとして同じものはないのだという。
カミルの瞳や髪のような金色のアクセサリーがいいなと思いながらあれこれ迷っていたルフィナは、隅の方にあるネックレスを見つけて小さく息をのんだ。
それは、金色の小さなコインに彫られた釣鐘状の小さな花。少し重たげに垂れて連なる花のひとつひとつに、白く光るガラスが埋め込まれている。
「この花……」