【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
「あぁ、それはリリベルの花っていうそうだ。珍しい花の形だろう。ホロウード王国でしか咲かない小さな花らしく、図鑑にも載らないくらい地味な花なんだけど、花言葉が『折れない心』っていうのを知って気に入ってね。ほら、裏面に花言葉を小さく刻印してあるんだ」
店主がネックレスを手に取って見せてくれる。コインの裏側に彫られた花言葉を、ルフィナは思わずじっと見つめた。
「カミル様の花嫁様がホロウードのご出身だっていうから、うちの弟子に記念に作らせてみたんだ。さすがにこんな安物を花嫁様に献上するわけにはいかないから、自己満足なんだけどね。お嬢さんも気に入ったかい?」
店主の男は、ルフィナがそのカミルの花嫁であることに全く気づいていない。ただの町娘だと思っているであろう彼の言葉に、ルフィナは黙って何度もうなずいた。
こんなところで故郷の花と出会えるとは思わなかった。ルフィナもリリベルの可憐な見た目だけでなく、花言葉が気に入っていたのだ。リリベルの花のように決して折れない心を持っていようと思うだけで、兄からの嫌がらせだって平気だったから。
「それを、もらおう」
うしろから迷いのない声でカミルが言う。思わず見上げると、カミルは小さく笑ってあっという間に会計を済ませてしまった。すぐに着けたいからと包装を断って、カミルがネックレスを手にルフィナを見つめた。
「きみにぴったりの花だと思う。どうか今日の記念に、もらって欲しい」
「ありがとうございます、すごく……すごく、嬉しいです」
店主がネックレスを手に取って見せてくれる。コインの裏側に彫られた花言葉を、ルフィナは思わずじっと見つめた。
「カミル様の花嫁様がホロウードのご出身だっていうから、うちの弟子に記念に作らせてみたんだ。さすがにこんな安物を花嫁様に献上するわけにはいかないから、自己満足なんだけどね。お嬢さんも気に入ったかい?」
店主の男は、ルフィナがそのカミルの花嫁であることに全く気づいていない。ただの町娘だと思っているであろう彼の言葉に、ルフィナは黙って何度もうなずいた。
こんなところで故郷の花と出会えるとは思わなかった。ルフィナもリリベルの可憐な見た目だけでなく、花言葉が気に入っていたのだ。リリベルの花のように決して折れない心を持っていようと思うだけで、兄からの嫌がらせだって平気だったから。
「それを、もらおう」
うしろから迷いのない声でカミルが言う。思わず見上げると、カミルは小さく笑ってあっという間に会計を済ませてしまった。すぐに着けたいからと包装を断って、カミルがネックレスを手にルフィナを見つめた。
「きみにぴったりの花だと思う。どうか今日の記念に、もらって欲しい」
「ありがとうございます、すごく……すごく、嬉しいです」