【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
 差し出したカミルの手を振り払い、ルフィナはベッドへ行ってしまった。頭から毛布をかぶったその背中は、明らかにカミルを拒絶している。

「ルフィナ、本当に大丈夫か」

「平気です。ちょっと休めば良くなります。ですから、私のことはどうぞお気になさらず」

 毛布越しに聞こえるくぐもった声は、どこか平坦な響きをしている。これ以上構わないでくれと言われているようで、カミルは小さくため息を落とす。

「分かった。でも本当に辛かったらいつでも声をかけてくれ。無理はするな」

 その言葉に、ルフィナからの返答はなかった。

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