凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
「え? いいの? どっかレストランとか…」

「いーのいーの!」

いまだ呆然とする伊吹の前を通り過ぎてキッチンに立つ。

「え、何。どうしたの急に」

やっと普通になった伊吹もキッチンに来ると、買ってきた食材を見ながら冷蔵庫にしまってくれる。

「いや、伊吹のために何かしてあげたいって思っていろいろ考えたんだけど、私このくらいしかしてあげれないなって。あ…め、迷惑だった…?」

若干暴走した自覚はある。

すると伊吹は天井を見上げて目元を手で覆った。

「い、伊吹?」

「可愛い。可愛すぎる」

え?

「ちょ、ストップ。一旦ストップ」

そう言って私を見下ろす伊吹は少しだけ頬が赤くなってるようにも見える。

「え? 俺誕生日でもなんでもないけど?」
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