凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜


「琴ちゃーん!」

キッチンから景子さんに呼ばれる。

「琴ちゃんも蟹いる?」

「え? いただいていいんですか?」

「いいに決まってるじゃない!」

「嬉しい! ありがとうございます! あ、私しますよ!」

グイグイ蟹の足を引っこ抜こうとしている景子さんから蟹を預かる。

蟹だぁいすき。

うぉら!
と心の中で声を出しながら蟹を捌く。

「あっら、こんな小柄なのに逞しいこと」

「あははは! バレました?」

もうボイルも済んでいて食べるだけのようだ。

「琴ちゃん、あたしあなたみたいな人大好き。イブにはもったいないくらいよ?」

「そんな…。私本当に伊吹さんには良くしていただいてて。あの、よろしくお願いします」

蟹の足を両手に持ったままでちょっとあれだけど…

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