凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
今回は間違いなくファーストクラスに乗れた。

席について一息つく。

俺、大丈夫かな。
結構キツいなこれ。

残りの今シーズンを乗り切れば、琴も仕事を辞めれるし入籍もして結婚式も挙げられる。

12月の頭の決勝が終われば春先まではシーズンオフだから、ゆっくり二人で過ごせるし、またレースが開幕しても今度は一緒にいられる。

それに、平日なら少しは帰国も可能だし。
琴もレースを観に来てくれると言っていた。

今だけ。
今だけなんとか我慢だ。

そう自分に言い聞かせた。

婚約して直ぐにこれはなかなか堪えるな。

一人の時より寂しいって何だよ…

自分の弱さに直面しため息が止まらない。
琴がいないと、俺はこんな風になるのか…

そんな事を思いながら静かに目を閉じたのだった。
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