凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
そしてうちの親にも、まぁ一応会いに行って挨拶は無事に済んだのだった。

いよいよ日本を発つ日がやって来た。

「頑張ってね」

「ああ。行ってくる」

ああ。クソ。
行きたくねぇ。

初めてこんな風に思った。

「うん。いってらっしゃい」

琴の瞳には少し涙が浮かんでいる。

俺は琴の左手を取り指輪にキスをする。

「いつも心は一緒だから」

「うんっ…、会いに行くね」

泣くまいとなんとか笑顔を見せる琴が可愛くて仕方ない。

俺は我慢ならず、空港のど真ん中で琴を抱きしめる。

「好きだよ、琴」

「私もっ…。大好きっ」

そしておでこにひとつキスを落とした。

「それじゃ」

「いってらっしゃい」

手を振り俺はゲートを潜った。

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