凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
ガタンと持って来ていたキャリーケースを蹴飛ばしてしまった。

ハッとした顔をした伊吹と鏡越しに目が合う。

伊吹はそれは驚いた顔を見せ口を開いた。

「琴…?」

「へへ。待てなくて…来ちゃった」

おどけて笑って見せる。

すると道具を置いた伊吹は座ったまま両手を顔に覆い下を向く。

そして大きなため息をついた。

あ…
邪魔…しちゃったかな…

ムクっと立ち上がり何やら険しい顔でこちらへと歩いて来る伊吹。

「ご、ごめんね。急に来たらやっぱり迷惑…」

私の目の前まで来たかと思えば、最後まで言い終わる前に壁にドンと押しつけられ、噛み付くようなキスが振り落とされた。

脚の間に伊吹の膝が捩じ込まれる。

「んっ…」

やっぱり怒ってる?
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