凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
ソファに向き合う様に座って私を見つめるその瞳は、これまで以上に伊吹の想いが込められてるように見えた。

ゆっくりと顔を傾けながら近づいてきてそっと優しくキスが唇に落とされた。

そして引き寄せられるとキツく、キツく抱きしめられる。

それは苦しいくらいに。

「琴…愛してる」

私の肩越しに伊吹の切ない様なそんな声色で囁かれる。

「伊吹…」

そっと身体が離れて見つめ合う。

私はずっと前から首に下げていた初任給で買ったネックレスをそっと外した。

「これ、大した物じゃ無いんだけど…」

そう言って伊吹の手を取りそこに乗せる。

「え?」

「初任給でね、買ったの。それからずっと着けてたんだけど。私だと思って持って行って?」

「いいのか?」

「うん。心はいつも一緒でしょ?」

私がそう言えば伊吹はフッと笑ってネックレスを握りしめた。

「ああ。そうだな」
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