凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
「会いたかった」

「私も…。伊吹不足でもう…」

なんなの伊吹不足って。
可愛い過ぎるだろ。

そしてでっぷり腫れた目や崩れたメイクを見るに、随分と泣いたようだ。

「何があった?」

琴はポツポツ話し出す。

仕事が早く終わった事、俺を驚かせようと内緒でアブダビに来た事、携帯を壊してしまった事や、帰りの飛行機のチケットが変更出来なかった事など。

んで落ち込んだまま死んだように横になってたと。

全部想像出来てしまい、ちょっと笑いそうになる。

「琴。ありがとな、応援しに来てくれて。すげぇ嬉しい」

「伊吹ー」

そう言ってまた泣き出した。

「はいはい。泣かない。まず風呂入ろ。ほら、洗ってやっから」
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